Clairic と Jev の返品メール仕分け:4つの実験

吉田 拓馬

この記事の要点

  • Clairic は​研究の​余地​あり:Clairic で​読む組み方の​正解率は​68〜77%だった。​Jev と​ Python で​読むように​すると、​正解率は​77%から​78%と​ほぼ​同じで、​100件の​費用は​8.8円から​1.5円​(6分の​1)に​なった。​Clairic の​確信度は​数値が​上がっても​正解率が​7割前後のままだった。
  • Jev は​業務に​よっては​有効:Jev と​ Python で​組んだ​実験は​1件0.3秒・100件1.5円で、​Claude Haiku 5.5​(3.0秒・8.1円)より​速く​安く、​正解率は​78%で​人​(73%)を​上回った。
  • 肝は​確信度を​みながら​どう​分業するか​:ブログどおりの​組み方​(実験1)で、​Jev の​確信度0.8以上の​件​(100件中39件)に​絞ると​正解率は​95%だった。​確信度の​高い​この​39件だけ Jev に​任せて​残りの​61件を​人に​回すと、​正解率は​人だけの​73%から​80%に​上がり、​人が​見た​時間は​30.0分から​20.8分に​減った​(線は​結果を​見てから​引いた​もの)。
  • 正確さは​ Haiku に​届かなかった​(今回の​題材では):Jev の​組み方は​4通りで​正解率48〜78%、​確信度で​人と​組んでも​80〜83%で、​Haiku の​91%に​届かなかった。​最も​正解の​多かった​組み方​でも、​Jev の​判断​その​ものは​規程どおりで、​外れは​すべて​メールの​読み取りから​来て​いた。​差の​中心は​言語で​定義された​(数値で​定義されていない)​読み取りだった。

Clairic と​ Jev と​ Claude Haiku で、​返品メール100件を​仕分ける​実験を​4つしました。​Jev は、​TypeSafe が​「System One モデル」と​呼ぶ判断特化の​ AI です。​Jev を​使った​4つの​組み方の​正解は​48〜78件で、​最も​速く​安かった​組み方​(Clairic を​使わず、​Jev と​ Python の​6ステップで​組んだ​実験4。​1件0.3秒・100件1.5円)も、​Claude Haiku 5.5 の​91件には​届きませんでした。

使った​モデルは、​Claude Haiku 5.5​(claude-haiku-5-5)、​Jev​(jev-1.14.0)、​Clairic(@cf/cloudflare/clairic、​2026年10月24日時点の​プレビュー版)です。

何を​調べたか

TypeSafe の​判断特化 AI​「Jev」を​業務に​組み込むと、​より​良く​・速く​・安く​判断できるか。​この​問いを​出発点に、​新たに​ Cloudflare から​リリースされた​抽出特化 AI​「Clairic」も​含めて、​業務の​形を​した​題材で​有効性を​検証しました。

題材は、​返品・返金の​問い​合わせメールの​仕分けです。​答えは​店の​規程で​決まりますが、​規程に​当てはめる​前に、​メールの​文章から​「何が​起きたか」​「何を​望んでいるか」を​読み取る​必要が​あります。
Cloudflare は​ Clairic の​紹介記事で、​Clairic が​値を​取り出し、​選択肢から​判断する​モデル Clef が​対応を​決め、​汎用 LLM が​返信を​書く、と​いう​組み方を​示しています​(Cloudflare の​ブログ)。​この​検証では、​Clef の​席に​ Jev を​置いた​ブログどおりの​組み方の​ほかに、​筆者が​考えた​「6ステップ」の​組み方​(下の​「組み方の​型」の​節で​説明します)、​Clairic を​使わずに​ Jev と​ Python だけで​組む形を​試しました。

読み物と​しての​実験記録は​ note に​連載しています​(記事の​最後に​リンクが​あります)。​この​ページは、​その​数字と​条件を​まとめた​参照先です。

note の​返品メールの​回で​「Clairic 版」と​呼んでいるのは、​この​ページの​実験1​(ブログどおり、​68件)、​「Jev+Python 版」は​実験4​(78件)です。

題材​:架​空の​店の​返品メール100件

架​空の​通販​「ミドリ台所店」​(キッチン雑貨と​小型家電、​1,500〜6万円くらい。​家電には​1年保証)に​届いた、​返品・返金の​問い​合わせメールを​100件作りました。​仕分ける​側は、​メールと、​管理画面に​ある​注文の​記録​(注文日・届いた​日・品名・数・単価、​過去1年の​返品回数、​添付ファイルの​数)を​見て、​次の​6つから​1つ​選びます。

  • 返金
  • 交換
  • 修理
  • 写真や​情報を​お願い​する
  • お断り
  • 担当者へ回す

規程は​次の​9条で、​上から​順に​当てはめ、​最初に​当ては​まった​ものにします​(規程8だけは、​規程5・6で​返金に​なった​ときの​例外です)。​人・Haiku・Jev は、​この​同じ文を​読みます。

  1. けが​・事故、​強い​苦情、​この​規程に​ない​事情は、​担当者へ回す。
  2. どの​注文の​ことか、​何が​起きたかが​分からない​ときは、​お客さんに​情報を​お願い​する。
  3. 破損​(割れ・欠け・へ​こみ)の​申告で​写真が​付いていない​ときは、​まず​写真を​お願い​する。
  4. 過去1年に​3回以上​返品している​お客さんは、​担当者へ回す。
  5. 届いてから​30日以内の​初期不良​(ふつうに​使っていて​壊れた​ものを​含む)と​配送中の​破損は、​お客さんの​希望どおり返金か​交換に​する​(希望が​書いていなければ​交換)。​送料は​お店が​持つ。
  6. お客さんの​都合​(イメージと​違った、​など)は、​届いてから​14日以内で​未使用なら​返金する。​送料は​お客さんが​持つ。
  7. 保証の​付いた​家電が、​届いてから​30日を​過ぎて​1年以内に、​ふつうの​使い方で​壊れた​ときは、​修理に​する。
  8. 5・6で​返金に​なり、​返金額が​3万円以上の​ときは、​担当者へ回す。
  9. どれにも​当てはまらない​もの​(期限切れ、​使用済みの​お客さん​都合、​使い方に​よる​破損)は​お断りする。
種類 件数 中身
規程どおり 40 6つの​答えが​それぞれ6〜7件
読み取りが​難しい 25 注文番号が​ない・1文字違う、​品名の​言いかえ​(​「白い​やかん」)、​品物が​2つ、​「6枚組の​うち2枚」、​写真を​「付けました」と​書いて​添付が​0枚、​前置きが​長い、​など
グレー 35 期限を​数日過ぎた​常連、​原因が​あいまい​(​「落としたかもしれないが​最初から​ぐらついていた」)、​返品3回目だが​全部​初期不良、​贈り物・廃番など​規程に​ない​事情、​苦情の​強さが​あいまい、​など

グレーの​件は、​メールの​元に​した​事実に​規程を​文字どおり当てはめた​結果を​正解と​しています。​メールと​注文の​記録は、​Claude​(Anthropic の​ AI)が​正解を​先に​決めてから​文に​起こしました。​仕分ける​側の​ Haiku には​書かせていません。​並び順は​シャッフルし、​種類は​仕分ける​側に​見せていません。

組み方の​型:6つの​ステップ

この​記事では、​仕分けの​組み方を、​筆者が​考えた型で​説明します。​判断を​問いの​形で​6つの​ステップに​分ける​型で、​各実験の​図と​本文に​ある​ ③ 抽出・④ 確認・⑤ 判断は、​この​ステップを​指します。

ステップ 誰が 問いの​形 する​こと この​題材では
① 前準備 人 + LLM — 規程と​答えの​候補を​書く 上の​9条と​6つの​答え​(人が​ AI と​相談して​書いた)
② 題材 LLM — 判断する​1件を​用意する メール1通と​注文の​記録
③ 抽出 Clairic / Jev / Haiku 「何?」 書いてある​値を​写す 届いた​日・単価・数・​お客さんの​言葉など
④ 確認 Jev / Haiku 「〜か?」 規程の​条件に​当てはまるかを、​1問ずつ​確かめる 30日以内か、​3万円以上か​(計算で​決まる)。​不具合か、​希望は​返金か​(文章の​意味で​決まる)
⑤ 判断 Jev / Haiku 「どれ?」 確かめた​結果から、​答えを​1つ選ぶ 6つの​答えの​どれか
⑥ 言語化 人 / Haiku — 判断の​理由を​文に​する 返信や​説明の​文

実験ごとに​違うのは、​③〜⑤ を​だれ​(Clairic・Jev・Python)が​受け持つかと、​⑤ に​何を​見せるかです。​④ で​規程1〜9の​それぞれが​当てはまるかまで​確かめ、​⑤ には​当ては​まった​規程だけを​見せる​組み方を、​この​記事では​「6ステップ」と​呼びます。

結果の​一覧

実験は​次の​4つです。

  • 実験1:Cloudflare の​ブログどおり。​Clairic が​値を​読み、​Jev が​規程の​全文から​決める。
  • 実験2:実験1から​ Clairic を​外す。​メールは​ Jev が​選択肢で​読み、​注文の​記録は​ Python が​読む。​決め方は​実験1と​同じ。
  • 実験3:6ステップ。​③ は​ Clairic、​④ は​ Python と​ Jev、​⑤ の​ Jev には​当ては​まった​規程だけを​見せる。
  • 実験4:実験3から​ Clairic を​外した​6ステップ。​読み取りは​実験2と​同じ。

結果の一覧のグラフ。人・Claude Haiku 5.5・実験1〜4の正解率・1件の時間・100件の費用を横棒で並べたもの。正解率は Haiku が91%で最も高く、Jev の組み方は48〜78%。時間と費用は実験4が0.3秒・1.5円で最も小さい。人は18.0秒・751円で目盛りの外

構成 正解​(/100件) 規程どおり​(/40件) 読み取りが​難しい​(/25件) グレー​(/35件) 規程で​決まる​62件 1件の​時間​(平均) 100件の​費用
人​(筆者) 73 34 22 17 56 18.0秒 751円
Claude Haiku 5.5 91 40 24 27 61 3.0秒 8.1円
実験1:ブログどおり 68 33 18 17 49 0.5秒 4.9円
実験2:Clairic なし・ブログどおり 48 21 16 11 36 0.3秒 1.6円
実験3:6ステップ​(Clairic で​読む) 77 34 20 23 51 0.9秒 8.8円
実験4:Clairic なし・6ステップ 78 35 22 21 54 0.3秒 1.5円

「規程で​決まる​62件」は、​規程どおり・​読み取りが​難しい​65件から、​メールが​2通りに​読める​3件を​除いた​ものです。​人の​外れ27件の​うち18件は​グレーで、​そのうち13件は​筆者が​「担当者へ回す」に​した件です。​グレーの​正解は​規程を​文字どおり当てはめた​答えなので、​迷って​担当者に​回した​判断は​外れに​数えています。

「規程の​コード」は、​規程の​9条を​ Python で​書いた​ものです。​④ までに​確かめた​結果に​規程を​上から​当てはめ、​規程の​文字どおりの​答えを​機械的に​出します。​6ステップの​実験3・4では、​⑤ 判断を​ Jev の​代わりに​規程の​コードに​した​場合も​数え、​⑤ の​判断が​規程と​食い​違っていないかを​見る​物差しに​しました。​規程の​コードは、​メールの​元に​した​正しい​事実を​渡せば、​100件とも​正解の​答えを​出します。

構成 ⑤ が​ Jev ⑤ が​規程の​コード
実験3:6ステップ​(Clairic で​読む) 77 78
実験4:Clairic なし・6ステップ 78 78

共通の​条件

  • 規程と​答えの​候補は、​100件を​作る​前に​決めました。
  • それぞれの​実験の​問いは、​練習用の​2件​(100件とは​別)で​配線を​確かめてから​固め、​その​実験の​100件の​結果を​見て​直していません。​練習で​直した​ところは、​各実験の​節に​書きます。
  • 注文の​記録の​行が​要る​項目​(届いた​日・単価・届いてからの​日数・返金額など)の​当たりは、​どの​注文の​ことか​メールから​決められないように​作った​1件を​除いた​99件で​数えています。
  • Clairic と​ Jev に​送る​文は​日本語です。​題材が​日本語の​業務だからです​(Jev は、​公式には​英語が​最も​精度が​高いと​されています)。
  • モデルは​ Clairic(@cf/cloudflare/clairic、​プレビュー版)、​Jev​(jev-1.14.0)、​Claude Haiku 5.5(claude-haiku-5-5、​effort は​ medium)です。
  • 時間は、​答えを​決めるまでの​ API の​応答時間の​合計です。​Haiku は​ CLI が​報告する​ API の​時間で、​CLI の​起動時間は​含みません。​人は、​仕分け用の​ページが​記録した、​画面が​見えていて​操作が​3分以上とだえていない​あいだの​時間です。
  • 費用は​ API の​定価から​1ドル150円で​換算しました。​Clairic は​入力100万トークンあたり0.10ドル​(Cloudflare の​ドキュメント)、​Jev は​0.042ドル​(TypeSafe の​ドキュメント)で、​どちらも​出力は​無料です。​人は​時給1,500円で​換算しました。
  • 返信や​判断の​理由の​文​(⑥)は、​人が​書いていないので​比べず、​時間と​費用にも​入れていません。

人

筆者が、​仕分け用の​ページで​1件ずつ、​6つの​答えから​選びました。​機械の​結果を​見る​前に​100件を​仕分けています。

Claude Haiku 5.5

  • 渡す​もの​:規程・​メール・注文の​記録を​1回で。​答え​(6つの​どれか)だけを​ JSON で​返させます。
  • 1件の​リクエスト:1本

実験1:Cloudflare の​ブログどおりに​組む

実験1(Cloudflare のブログどおり)の組み方。③ 抽出は Clairic(値を確信度つきで、計算も)、④ は Python が値を決まった文に埋めるだけ、⑤ 判断は Jev(その文と規程の全文から)

Cloudflare の​ブログの、​壊れた​品物の​苦情の​例に​沿って​組みました​(Clairic → Clef → 汎用 LLM の、​Clef の​席に​ Jev)。

  • ③ 抽出​(Clairic、​1本)​:注文の​記録と​メールを​そのまま​渡し、​規程は​渡しません。​1つの​事実に​1つの​型つきの​項目で​読みます​(名前・注文番号・品物・届いてからの​日数・返金するとしたらの​額・添付の​数・過去1年の​返品・保証・​書いてある​不具合や​破損の​一覧・​使ったか・希望・​その​ほかの​事情の​一覧)。​日数​(日数の​型)と​返金額​(単価×数)の​計算は、​ブログに​ならって​ Clairic に​任せます。
  • ④​(Python)​:読んだ値を​決まった​文に​埋めるだけで、​確認は​しません。​30日以内か、​3万円以上か、といった​境目は​計算しません。
  • ⑤ 判断​(Jev、​1本)​:​その​文と​規程の​全文だけを​見て、​「この​問い​合わせに、​どう​対応するか」を​6つの​答えから​選びます​(選択式)。​メールは​見ません。
  • 人に​回す印:ブログは​確信度で​自動に​する​件と​人に​回す件を​分けるよう​勧めていますが、​決まりは​書いていません。​流す前に​「判断に​使う​値​(品物・日数・返金額・添付・返品)に、​Clairic の​確信度が​0.5未満の​ものが​ある​件」を​人に​回す印に​すると​決めました。
  • 1件の​リクエスト​(答えを​決めるまで)​:Clairic 1本、​Jev 1本
  • 練習で​直した​こと​:ありません。​練習の​2件目で​ Clairic が​日数を​340日と​読み違えました​(正しくは​4日)が、​確信度0.38で​人に​回す印が​付いたので、​ブログどおりのまま​流しました。

結果は​68件でした。

Clairic の​項目 当たり
注文番号 99件中98件
品物 100件中95件
届いてからの​日数 99件中96件
返金するとしたらの​額 99件中91件
添付の​数・過去1年の​返品 どちらも​100件中100件
保証 99件中99件

外れ32件の​うち、​Clairic の​値​(日数・返金額・品物)が​違っていたのは​7件で、​残り25件は​値が​合っていて、​Jev が​規程の​文を​当てはめる​ところで​外していました​(希望が​交換なのに​返金5件、​お断りの​ところを​返金4件、​など)。​返金額が​3万円以上で​担当者へ回す4件​(規程8)は、​すべて​当たりでした。

人に​回す印が​付いたのは​11件で、​残り89件の​正解は​63件​(71%)でした。​100件の​費用4.9円の​うち4.2円が​ Clairic です​(入力は​1件あたり平均2,796トークン)。

実験2:Clairic を​使わず、​ブログどおりに​組む

実験2の組み方。③ 抽出はなし、④ は Jev(メールの6問)と、値を決まった文に埋めるだけの Python、⑤ 判断は Jev(その文と規程の全文から)

実験1の​ Clairic の​役を​ Jev と​ Python に​替え、​⑤ の​聞き方は​実験1のままに​しました。​Jev は​選択肢と​「はい・いいえ」でしか​答えられず、​数字や​お客さんの​言葉は​出せないので、​値を​抜き出さない​形に​しています。

  • ③ 抽出:しません。​注文の​記録は​ Python が​そのまま​読みます​(届いた​日・保証・単価・過去の​返品・添付)。​どの​行かは、​Jev が​選んだ​品物で​決めます。
  • ④​(Jev、​1本)​:メールと​この​お客さんの​注文を​見せ、​6問に​選択肢で​答えさせます​(どの​品物か、​何が​起きたか、​使ったか、​希望、​写真で​見える​破損の​申告か、​規程1の​事情が​あるか)。​規程1の​事情は​規程の​文言で​聞きますが、​規程の​全文は​見せません。​問題の​ある​数は、​2個以上​頼んだ​品物が​ある​3件だけ、​1から​その​数までの​選択肢で​聞きます。
  • ④​(Python)​:Jev の​答えと、​注文の​記録の​値を、​決まった​文に​埋めます。​30日以内か、​3万円以上か、といった​境目は​計算しません​(実験1と​同じ)。
  • ⑤ 判断​(Jev、​1本)​:​その​文と​規程の​全文を​見て、​「この​問い​合わせに、​どう​対応するか」を​6つの​答えから​選びます。​メールは​見ません。
  • 1件の​リクエスト​(答えを​決めるまで)​:Jev 2本
  • 練習で​直した​こと​:ありません。

結果は​48件で、​実験1​(68件)より​下がりました。​Clairic を​外しても、​正解は​増えませんでした。​Jev は​「写真や​情報を​お願い​する」を​41件選び​(正解では​10件)、​そのうち40件は​添付が​0枚、​破損の​申告が​あったのは​3件だけです。​決まった​文の​「添付の​写真0枚」​「写真で​見える​破損の​申告:なし」に​引っぱられたのかもしれません​(後からの​見立てです)。​読み取りの​当たりは、​品物99件中98件、​どの​注文か​100件中99件、​問題の​ある​数99件中98件でした。

実験3:判断を​6つの​ステップに​分ける

実験3の組み方。③ 抽出は Clairic(値と言葉を写す)、④ 確認は Python(日数・返金額と当てはまる規程)と Jev(4問)、⑤ 判断は Jev(当てはまった規程だけを見比べる)

実験1・2では、​④ で​規程の​条件を​確かめず、​値を​埋めた​文と​規程の​全文から、​規程の​当てはめまで​ ⑤ の​ Jev に​任せていました。​実験3では、​上の​「組み方の​型」​どおりに、​④ で​規程1〜9の​それぞれが​当てはまるかまで​確かめ、​⑤ の​ Jev には​当ては​まった​規程だけを​見せます​(6ステップ)。​読み取りは、​実験1と​同じく​ Clairic です。

例えば​電動コーヒーミルの​件では、​届いてから​5日の​不具合で​返金希望なので​規程5に​当てはまり、​過去1年に​4回返品しているので​規程4にも​当てはまります。​規程は​上から​当てはめるので、​正解は​規程4の​「担当者へ回す」です。​⑤ の​ Jev は、​当ては​まった​2つの​規程を​見比べて​「担当者へ回す」を​0.93、​「返金」を​0.06と​答えました。

  • ③ 抽出​(Clairic、​1本)​:注文の​記録と​メールを​渡します。​メールに​書いてある​注文番号、​記録に​ある​添付の​数・過去1年の​返品・​メールを​受け取った​日、​メールが​指している​注文の​1行​(品名・​届いた​日・数・単価・保証)を​写させます。​日数や​返金額の​計算は​させません。​メールの​中身は、​規程の​ことばに​当ては​めずに、​お客さんの​言葉の​まま​項目ごとに​写させます​(何が​起きたか​・きっかけ・​使ったか・希望・破損・問題の​ある​数・​その​ほかの​事情)。
  • ④ 確認​(Python と​ Jev、​1本)​:Jev には、​③ で​写した​お客さんの​言葉と​規程を​見せ、​4問に​答えさせます​(何が​起きたか​:不具合/配送中の​破損/お客さんの​都合/使い方に​よる​破損/分からない、​使ったか、​希望、​規程1の​事情が​あるか)。​メールは​見せません。​Python は、​③ の​日付と​数から、​届いてからの​日数・期限・保証・返金額を​計算し、​規程1〜9の​それぞれが​当てはまるかを​出します。
  • ⑤ 判断​(Jev、​1本)​:規程の​文と​「当ては​まった​規程」​(例:規程5→返金、​規程8→担当者へ回す)だけを​見せて、​答えを​1つ選ばせます​(答えごとの​確率つき)。
  • ⑥ 言語化​(Claude Haiku 5.5)​:判断の​理由を​150字までの​文に​させました。​比べるのは​ ⑤ までです。
  • 1件の​リクエスト​(答えを​決めるまで)​:Clairic 1本、​Jev 2本​(④ は​ ③ の​答えを​使うので、​順に​聞きます)
  • 練習で​直した​こと​:③ が​「1枚が​箱の​中で​割れていました」を​写せていたのに、​④ の​ Jev が​破損の​申告を​「なし」と​答えたので、​破損の​申告は​ ③ が​破損の​記述を​写したかで​ Python が​決める​ことにしました。

結果は​77件で、​⑤ を​規程の​コードに​すると​78件です。​⑤ の​ Jev の​答えは、​同じ​「当ては​まった​規程」に​規程の​コードを​当てた答えと​100件中99件で​同じでした。

ステップ 項目 当たり
③ Clairic 注文番号​(メールに​書いてあるとおり) 100件中96件
③ Clairic 添付の​数・過去1年の​返品・受け取った​日 3項目とも​100件中100件
③ Clairic 注文の​記録の​行 100件中98件
③ Clairic 届いた​日・単価・保証 3項目とも​99件中99件
③ Clairic 注文した数・問題の​ある​数 どちらも​99件中95件
④ Jev 何が​起きたか 100件中92件
④ Jev 使ったか 100件中75件
④ Jev 希望 100件中95件
④ Jev 規程1の​事情 100件中86件
④ Python 破損の​申告 100件中90件
④ Python 届いてからの​日数 99件中99件
④ Python 返金額 99件中98件

外れ23件の​多くは、​③④ の​読み取りでした。​規程1の​事情は、​なかった​事情を​「ある」としたのが​11件です。​破損の​申告は、​練習で​決めた​「③ が​破損の​記述を​写したら​あり」が​広すぎ、​コーティングのはがれ・変色・ぐら​つきなども​「あり」に​なりました​(言いすぎ10件、​うち6件が​「写真や​情報を​お願い​する」へ​外れた)。

Clairic が​注文の​記録と​メールを​丸ごと​読むので、​入力は​1件あたり平均4,737トークンに​なり、​100件の​費用8.8円の​うち7.1円が​ Clairic でした。

実験4:Clairic を​使わず、​6ステップで​組む

実験4の組み方。③ 抽出はなし、④ 確認は Jev(メールの6問)と Python(当てはまる規程)、⑤ 判断は Jev(当てはまった規程だけを見比べる)

実験3の​ Clairic の​役を、​実験2と​同じ​ Jev と​ Python に​替えました。​④ の​規程の​当てはめと​ ⑤ は​実験3と​同じです。

  • ③ 抽出:しません​(実験2と​同じ)。
  • ④ 確認​(Jev、​1本)​:実験2と​同じ​6問の​答えを​使います。
  • ④ 確認​(Python)​:規程を​1条ずつ​当てはめます​(実験3の​ ④ と​同じ)。
  • ⑤ 判断​(Jev、​1本)​:当ては​まった​規程と​規程の​文から、​答えを​1つ選ばせます​(実験3の​ ⑤ と​同じ)。
  • 1件の​リクエスト​(答えを​決めるまで)​:Jev 2本​(読む1本は、​実験2と​同じ​もの)
  • 練習で​直した​こと​:ありません。​練習の​2件目​(皿が​箱の​中で​割れていた)で​ Jev が​破損の​申告を​「なし」と​読み、​外れました。​実験3で​ Python に​移した​弱点と​同じですが、​Clairic の​写した​文が​ないので​移す先が​なく、​問いは​直さずに​流しました。

結果は​78件で、​実験3​(77件)と​同じくらいのまま、​100件の​費用は​8.8円から​1.5円​(6分の​1)、​1件の​時間は​0.9秒から​0.3秒に​なりました。​⑤ の​ Jev の​答えは、​規程の​コードの​答えと​100件とも​同じでした。​当たった​件の​顔ぶれは​少し​入れ替わり、​両方​当たりが​64件、​実験4だけ​当たりが​14件、​実験3だけ​当たりが​13件です。

読み取りは​実験2と​まったく​同じなので、​⑤ の​聞き方だけで、​正解は​48件から​78件に​変わった​ことになります。

外れの​中身も​入れ替わりました。​破損の​申告は、​実験3の​言いすぎ10件が​0件に​なり、​代わりに​ Jev が​申告を​見落とした​件が​5件出ました。​規程1の​事情を​「ある」と​言いすぎた​件は、​11件から​19件に​増えました。​外れ22件の​うち19件は、​規程1の​事情の​読み違いを​含みます。

読み取りの​当たり​(③④)

6ステップの​2つの​実験で、​メールから​読む項目の​当たりを​並べます。​実験3​(Clairic で​読む)の​破損の​申告は​ Python が​決めた​ものです。​実験2​(Clairic なし・ブログどおり)の​読み取りは、​実験4と​同じです。

読み取りの当たりのグラフ。何が起きたか・使ったか・希望・破損の申告・規程1の事情・問題のある数の6項目について、実験3と実験4の当たりの割合を横棒で並べたもの。使ったかは実験3が75%、実験4が92%、規程1の事情は実験3が86%、実験4が79%

項目 実験3:6ステップ​(③ Clairic・④ Jev) 実験4:Clairic なし・6ステップ​(Jev)
何が​起きたか 92/100 95/100
使ったか 75/100 92/100
希望 95/100 98/100
破損の​申告 90/100 95/100
規程1の​事情 86/100 79/100
問題の​ある​数 95/99 98/99

確信度で​振り分ける​(後から​引いた​線)

Jev は​答えごとの​確率を、​Clairic は​読んだ​値ごとの​確信度を​返します。​Jev の​確信度は​答えの​確率の​最大値、​Clairic の​確信度は​判断に​使う​5項目​(品物・届いてからの​日数・返金額・添付の​数・過去の​返品)の​確信度の​最小値です。​確信度が​閾値以上の​件だけを​ Jev に​任せ​(⑤ の​ Jev の​答えを、​人が​見ずに​そのまま​使う)、​残りを​人に​回すことを​考えます。​Clairic の​確信度で​分ける​ときも、​そのまま​使うのは​ ⑤ の​ Jev の​答えです。

まず、​100件の​確信度の​分布です。

確信度の分布のグラフ。実験1の Jev・実験1の Clairic・実験3と実験4の ⑤ の Jev について、100件の確信度を0.5未満から1.0までの帯に分けた割合を棒で並べたもの。実験1の Jev はばらけて0.8以上が39%、実験3・4は0.9以上が71%と73%で1.0が28%ずつ、Clairic は0.8〜0.99に55%で1.0は0%

同じ​ Jev でも、​組み方で​確信度の​出方が​違いました。​ブログどおり​(実験1)の​ Jev は​確信度が​ばらけ、​0.8以上は​39%でした。​6ステップ​(実験3・4)の​ ⑤ の​ Jev は​高い方に​寄り、​0.9以上が​71%と​73%、​ちょうど​1.0が​28%ずつありました。​確信度0.99以上の​件は、​どれも​当ては​まった​規程が​1つだけの​件です。​Clairic の​確信度は​0.8〜0.99に​55%が​集まり、​1.0の​件は​ありませんでした。​同じ​0.8の​線でも、​Jev に​任せる​件は​ブログどおりで​39%、​6ステップで​79〜81%に​なります。

次に、​確信度が​閾値以上の​件だけを​ Jev に​任せた​ときの、​その件の​正解率です。

確信度別正解率のグラフ。横軸は確信度の閾値(0.5以上〜1.0)、縦軸は閾値以上の件(Jev の答えをそのまま使う件)の正解率。実験1の Jev は0.8以上で95%、0.97以上で100%に上がり、Clairic の確信度で分けた線は7割前後から上がらない。実験3・4は0.9以上で9割を超える

ブログどおり​(実験1)の​ Jev は、​閾値を​上げる​ほど​正解率が​上がりました​(0.8以上で​95%、​0.97以上で​100%)。​0.8以上で​外れた​2件は​どちらも​グレーで、​0.8未満の​61件の​正解は​31件でした。​Clairic の​確信度で​分けると、​閾値を​上げても、​Jev に​任せた​件の​正解率が​7割前後から​上がりません。​外れの​多くが、​値の​読み取りではなく、​その後の​ Jev の​判断で​起きていた​ためです。

6ステップ​(実験3・4)は​0.9以上で​正解率が​9割を​超えましたが、​確信度1.0でも​外れる​件が​ありました​(実験3で​2件、​実験4で​1件)。​⑤ は​当ては​まった​規程しか​見ないので、​③④ の​読み違いに​気づけません。​実験3で​ ④ の​4問の​確率の​最小値を​使うと、​0.85以上の​22件は​全部​正解でした。

閾値ごとの、​Jev に​任せた​件数と​そのうちの​正解の​数です。

閾値 実験1​(ブログどおり)​:Jev の​確信度 実験1​(ブログどおり)​:Clairic の​確信度 実験3​(6ステップ・Clairic で​読む)​:⑤ の​ Jev の​確信度 実験4​(Clairic なし・6ステップ)​:⑤ の​ Jev の​確信度
0.5以上 80件中58件 89件中63件 99件中77件 100件中78件
0.7以上 50件中44件 71件中51件 91件中75件 89件中75件
0.8以上 39件中37件 60件中45件 81件中69件 79件中72件
0.9以上 25件中24件 41件中30件 71件中65件 73件中68件
0.97以上 12件中12件 20件中15件 50件中47件 48件中46件
0.99以上 6件中6件 5件中2件 43件中41件 45件中43件
1.0 4件中4件 0件 28件中26件 28件中27件

ブログどおり​(実験1)の​ Jev の​確信度0.8以上を​「確信」と​して、​残りの​振り分け先を​変えた​結果です。​最後の​行だけは、​実験4​(Clairic なし・6ステップ)の​ ⑤ の​ Jev の​確信度0.8以上を​「確信」に​しています。​「見ずに​外れ」は、​人が​一度も​見ないまま​外れた​答えが​出ていった​件数です。

振り分け方 正解 見ずに​外れ 100件の​費用 1件の​時間​(平均) 人が​見た​時間​(100件)
人だけ 73 0 751円 18.0秒 30.0分
Claude Haiku 5.5 だけ 91 9 8.1円 3.0秒 0分
実験1​(ブログどおり)だけ 68 32 4.9円 0.5秒 0分
確信は​ Jev、​残りは​人 80 2 524円 12.9秒 20.8分
確信は​ Jev、​残りは​ Haiku 92 8 10.1円 2.4秒 0分
Jev と​ Haiku が​同じ​答えなら​自動、​違えば​人 86 2 309円 10.6秒 11.9分
実験4で、​確信は​ Jev、​残りは​人 83 7 128円 3.4秒 5.1分

「確信は​ Jev、​残りは​人」の​正解80件の​内訳です。​確信度0.8以上の​39件は​ Jev の​答えを​そのまま​使い、​37件が​正解でした。​残りの​61件は​筆者の​仕分けを​そのまま​使い、​43件が​正解でした。​37件と​43件で​80件です。​人だけ​(73件)との​違いは、​Jev に​任せた​39件だけで​生まれています。​この​39件で​筆者が​当てたのは​30件で、​Jev が​当てて筆者が​外した​7件が、​そのまま​増えた分です​(筆者が​当てて Jev が​外した件は​ありませんでした)。​7件の​内訳は​規程どおり3件、​読み取りが​難しい​2件、​グレー2件で、​うち4件は​筆者が​「担当者へ回す」に​した件です。​人が​見た​時間の​20.8分は​筆者が​この​61件に​かけた​時間の​合計で、​100件の​費用524円の​ほとんどは​この​時間の​分​(時給1,500円)です。

最後の​行は、​同じ​0.8の​線を、​Clairic を​使わず6ステップで​組んだ​実験4に​当てたものです。​実験4の​ ⑤ の​ Jev は​確信度が​高い方に​寄るので、​0.8以上が​79件​あり、​そのうち72件が​正解でした。​残りの​21件は​筆者の​仕分けを​使い、​11件が​正解で、​合わせて​83件です。​実験1で​分けた​ときより​正解は​3件多く、​人が​見るのは​21件だけなので、​人が​見た​時間は​5.1分、​100件の​費用は​128円で​済みました。​その​代わり、​人が​見ないまま​外れた​答えが​出ていく​件は、​実験1の​2件から​7件に​増えます。​7件とも、​⑤ の​ Jev の​判断は​規程どおりで、​外れたのは​その前の​メールの​読み取りでした。​⑤ は​当ては​まった​規程だけを​見て​決めるので、​その前で​読み違えていても、​確信度には​表れません。

閾値は、​100件の​結果を​見てから​引いた​ものです。

分かった​こと

速さと​費用は、​Jev の​構成が​ Haiku を​上回った

Clairic を​使わず6ステップで​組んだ​実験4は​1件0.3秒、​100件1.5円で、​Claude Haiku 5.5 の​3.0秒・8.1円より​速く、​安く​済みました。​Clairic を​使う​構成も​1件0.5〜0.9秒と​速い​ものの、​100件の​費用は​4.9〜8.8円で、​Haiku と​同じくらいでした。​費用の​大半は、​Clairic が​注文の​記録と​メールを​読む分です。

正確さは、​Jev の​どの​組み方も​ Haiku に​届かなかった

Jev の​構成の​正解は​最も​多くて​78件で、​Haiku は​91件でした。​規程で​答えが​決まる​62件に​限っても、​Jev の​構成は​最も​多くて​54件、​Haiku は​61件です。

当ては​まった​規程だけを​見せると、​Jev の​判断は​規程の​コードと​ほぼ​同じに​なった

同じ​ Jev​(jev-1.14.0)​でも、​正解は​組み方で​48件から​78件まで​動きました。​違いは、​⑤ の​ Jev に​何を​渡すかです。​読み取りが​まったく​同じ​実験2と​実験4でも、​値を​埋めた​文と​規程の​全文を​渡すと​48件、​当ては​まった​規程だけを​渡すと​78件でした。​ブログどおり​(実験1)の​外れ32件の​うち25件も、​値は​合っていて、​規程の​文を​当てはめる​ところで​外していました。​④ で​「〜か?」を​1問ずつ​確かめてから、​当ては​まった​規程だけを​見比べさせると、​⑤ の​ Jev の​答えは​規程の​コードと、​実験3で​100件中99件、​実験4で​100件とも​同じに​なりました。​それでも​正解が​77〜78件にとどまったのは、​外れの​多くが​ ⑤ より​前の​ ③④ の​読み取りで​起きていた​ためです。

Haiku との​差は​読み取りに​あり、​中心は​規程1の​事情だった

ここで​いう​読み取りは、​メールに​書かれた​事情を、​規程の​言葉​(不具合か、​使ったか、​規程1の​事情が​あるか​ など)に​当てはめて​読むことです。​規程の​コードは​正しい​事実を​渡せば​100件とも​正解を​出し、​実験4の​ ⑤ の​ Jev の​答えは​100件とも​規程の​コードと​同じでした。​つまり​実験4の​外れ22件は​すべて、​Jev の​メールの​読み取りから​来ています。​うち19件は、けが​・強い苦情・規程に​ない​事情​(規程1)を、なかったのに​「ある」と​読んだ​ものでした。​この​19件の​うち15件を、​Haiku は​当てています。​④ の​ Jev には​規程の​全文を​見せていないので、​「規程に​ない​事情」の​線が​引けません。​1回で​決める​ Haiku は、​規程を​見ながら​決めています。​規程を​見せて​聞いた​実験3の​ Jev でも、​なかった​事情を​「ある」としたのは​11件でした。

メールの​種類で​分けると、​実験4​(Clairic なし・6ステップ)と​ Haiku の​差13件の​うち、​「読み取りが​難しい」​25件での​差は​2件だけで、​グレー35件で​6件、​規程どおり40件で​5件でした。​差は、​書き方が​まぎらわしい​メールより、​グレーと​規程どおりの​メールで​出ています。

計算は​コードに​任せた方が​当たり、​Clairic を​外しても​正解は​変わらなかった

ブログどおり​(実験1)では、​Clairic が​計算した​届いてからの​日数は​99件中96件、​返金額は​99件中91件が​正しい​値でした。​Clairic には​日付・数・単価を​写させるだけに​して​ Python が​計算した​実験3では、​日数は​99件中99件、​返金額は​99件中98件です。​さらに、​注文の​記録を​ Python が​そのまま​読み、​メールを​ Jev が​選択肢で​読む形​(実験4)に​すると、​Clairic で​読む実験3と​正解は​ほとんど​変わらず​(78件と​77件)、​費用は​6分の​1に​なりました。

Jev の​確信度は、​ブログどおりの​組み方では​当たり外れを​分けた

ブログどおり​(実験1)で、​Jev の​確信度0.8以上の​39件は​37件が​正解でした。​Clairic の​確信度で​分けると、​閾値を​上げても、​Jev に​任せた​件の​正解率は​7割前後のままでした。​6ステップ​(実験3・4)では、​⑤ が​当ては​まった​規程しか​見ないので、​確信度1.0でも​外れる​件が​ありました。

比較条件と​限界

  • 店・​メール・注文の​記録は​架空で、​Claude が​書いた​ものです。​実際の​お客さんの​メールでは​ありません。
  • 人は​筆者1人です。​グレーの​正解は​規程を​文字どおり当てはめた​答えで、​人の​判断とは​物差しが​違います。
  • 組み方は、​ほかの​組み方の​100件の​結果を​見てから​決めました。​それぞれの​実験の​問いは、​その​実験の​100件の​結果を​見て​直していませんが、​同じ​100件で​組み方を​選んでいるので、​新しい​メールでは​差が​縮むかもしれません。
  • 確信度の​閾値​(0.8・0.97など)は、​100件の​結果を​見てから​引きました。​新しい​メールでは、​Jev に​任せた​件の​正解率は​下がるかもしれません。
  • 100件なので、​数件の​差は​偶然でも​出ます。​Haiku は、​答えと​一緒に​返信の​文も​書かせた​最初の​回では​89件でした​(この​記事の​91件は、​答えだけを​返させた​回)。
  • Clairic は​プレビュー版の​モデルです。
  • Clairic と​ Jev に​送った​文は​日本語です。
  • 時間は​今回の​実行環境での​ API の​時間です。​人の​時間は、​画面が​見えていた​時間です。

UnlockJapan と​ TypeSafe・Cloudflare の​間に、​提携・報酬・提供の​関係は​ありません。

この記事を共有

ブログ

note の連載(読み物版)

ブログ一覧